ネタの森

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子供を負ぶって車列から飛び出し赤ちゃん死亡、逮捕は妥当なのか?

      2016/05/16

子供おんぶ事故

 

東京都国分寺市で、赤ちゃんをおんぶしていた自転車の女性が、車と接触し転倒、赤ちゃんが死亡する事故が起きた。

現場は横断歩道のない片側一車線の道路で信号待ちをしていた車の間をすり抜けて横断しようとし、乗用車と接触。

母親は赤ちゃんをおんぶひもで背負っていて、転倒した際、赤ちゃんは頭を強く打ちその後死亡した。母親は軽傷。

 乗用車を運転していた狛江市の介護士(25)が過失運転傷害の疑いで、その場で現行犯逮捕された。

  このニュースを聞きネット上では様々な意見が飛びかっている。

桐原葵純@ミリオン3rd札幌LV全通 @uri_n_equal_kk
交通弱者って言葉があるけど、さすがに加害者も被害者だよこれは。

もりべ @mo_ri_be 
この付近、踏切があるので時間によっては渋滞で車が動かないので渡りたくなるのもわかる。
けど、自転車側の過失大きいんじゃないかな 苔むす。

@bug20366002
 もっと自転車の交通規制をしたほうがいいと思うな。
というかしなきゃ駄目だよ。

もう自動車と同じくらいにしたらいいのに。

フロレスタン@川内原発のマーニー @florestan854 
NHKのニュースで知ったが、横断歩道でない場所で車の間をすり抜けたと言っていた。
乳児を背負ってとる行動ではない。母親が悪いことは間違いないだろう。
これで逮捕では接触した車のドライバーはやってられない。

お松 @omatttsu
 横断歩道でもない死角から車の間を無理にすり抜けて飛び出してきた自転車をどうやって避けろっていうんだ…それで25歳の若い介護士の女性が現行犯逮捕で実名報道までされて前科ついちゃうなんて理不尽すぎやしませんかね!

車列の間からからいきなり飛び出されたら回避できるかと言われれば、誰も回避できるとはいえないでしょう。
不可抗力の事故であり、ドライバーが逮捕されるのは納得できない、かわいそうだという意見が多いのはいたし方ないとところでしょう。

飛び出して来た方が悪いのに、なぜ一方的に車が悪くなるのか?道交法がおかしいんじゃないのと思いたくなりますよね。

しかし、現在の道交法ではドライバーには安全に関する厳しい義務が課せられています。

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ハンドルを握ったら甘い考えは捨てた方がいい「危険予知と防衛運転」

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交通事故を防ぐために「危険予知と防衛運転」という義務です。

事故を防ぐために危険を予知する義務とは

運転中常に周囲の状況に注意を払い、どのような危険が潜んでいるかを予測しながら運転をしなければならないとされています。

今回の事故で言えば、止まっている車の間から人が飛び出してくることを予見することは可能だということです。
さらに、通常予測できる危険を未然に防止するための具体的措置をあらかじめ講ずる義務があるとされている。

結果として事故が発生した場合は、危険防止の措置をしなかったと推定されることが多い。

つまり、飛び出してくるということを予測できたにもかかわらず、それを防ぐ行動(回避義務)を取らなかったために事故がおきたということです。
だから過失責任ありということになるのです。

今回取るべきだった行動とは何なのでしょう?

人が飛び出してくる可能性があると思えるなら衝突を回避できるよう、あらかじめ減速し、駐車車両との距離を十分に取るなどの措置を取らなければならなかったのです。

そりゃ、現実問題無理だろう!と言いたくなりますよね。
無理だろうと何だろうとそんなことは関係ありません。現行法ではそうなっていていざ事故を起こしたら過失責任が問われます。

常にそれだけのリスクを背負いながら運転をしている認識を持たねばなりません。
非常に不合理だと思えるような義務ですが、いざ事故が起きたらそうなります。

 

運転手の過失はどのくらいになる?

法律には弱者救済という概念があります。

法律は弱い者に味方するという概念があるので交通事故の場合一番弱いのは無防備な歩行者ですからこの順で過失の基本割合が決められていく。

自動車>オートバイ>自転車>歩行者の順で過失が大きくなります。

 普通に考えれば今回のケースでは飛び出したほうに100%過失があるんじゃないの?と思われがちですが、法律は弱者を救済する側面を持っていますので過去の判例に照らし合わせると過失割合はおそらく

自動車:歩行者 = 80:20

ということになり自動車の過失が80%ということになるのではと思われます。
以上は損害賠償という形でお金で支払う民事責任のことです

不運にも交通事故が起きてしまったとき、加害者は「行政」「刑事」「民事」と三つの法律上の責任に問われることになります。

人身事故を起こした場合は交通事故の加害者が刑罰を受ける刑事責任が問われます。
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合に「過失運転致死傷罪」が成立します

法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁固又は100万円以下の罰金です。

 

もう一度再認識しておこう「歩行者保護義務」

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車両を運転する者は歩行者を保護する義務がある。

信号機のない横断歩道に横断しようとしている人がいた場合、貴方は横断歩道の手前で止まっていますか?
横断中なら止まるでしょうが、横断していない場合は「いちいち止まってられねえや」という感じでそのまま通過してしまうことが多いのではないでしょうか。
しかしこれは「横断歩行者等妨害等」になり立派な道交法違反となります。

(横断歩道等における歩行者等の優先)
第38条 車両等は、横断歩道又は自転車横断帯に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない。
この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。

罰則=3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰あり)

これから横断しようとする歩行者を見かけた場合は信号機がなくても赤信号が点滅しているのと同じことです。
もしそのとき子供やお年寄りなどが飛び出してきて接触した場合でも赤信号無視で人を轢いたのと同じことになります。

またよくある光景ですが、信号機のない横断歩道で横断中の歩行者がいるため停止して待っていたが歩行者の数が多く、人が途切れないのでなかなか通過することができない。
そこで自分も急いでいたので列が途切れた瞬間を狙い歩行者の脇をすり抜けた。

これも立派な「横断歩行者等妨害等」の違反となります。

車両の運転者は、横断歩道や自転車横断帯を通っている歩行者や自転車が、自分の車の前に向かって進んできているときや、自分の目の前を通過している最中は、停止しなければならないのです。

簡単に言うと、車両は、横断歩道や自転車横断帯を渡っている歩行者や自転車の前を横切ってはならないということです。

その場に警察官がいれば切符を切られます。
上のような例はついやりがちなことですがもう一度歩行者優先ということをよく認識してハンドルを握るようにしましょう。

 

逮捕による実名報道について

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人身事故を起こした場合逮捕されるかどうかは現場の警察官の判断によります。

酔っ払っていたりなどの悪質な場合は間違いなく逮捕となりますが、また加害者の自殺を防止するために逮捕する場合もあります。

交通事故を起こして相手を死亡させてしまったり、大怪我を負わせてしまったショックで、発作的に自殺を考える加害者というのは結構いるようです。
特に重大事故を起こした直後は発作的に、自殺する恐れが高くなります。

それを防ぎ、加害者に冷静になってもらうのが目的で逮捕することもあるようです。
今回の場合そのような目的であったのかどうかは分かりませんが。

逮捕=有罪ではない

今回の逮捕の件で見逃してはいけない点があります。
「逮捕される」ということと「犯罪者」はイコールではありません。

逮捕されるということは、「犯罪の疑いがあるので調べる」という状況です。
それにもかかわらず加害者の実名が報道されてしまったことです。

逮捕→送検→起訴→審理を経てようやく悪いかどうかが判断される。

刑事裁判が行われる前の段階なのでまだ被告人ではなく被疑者なのです。
有罪と決まってもいないのに実名報道することで、犯罪者でもない人の個人情報を報道するマスコミの姿勢には問題があるのではないでしょうか。

凶悪な殺人事件であればまだしも、今回のようなケースで実名での報道が必要なのでしょうか。

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ちょっとした不注意で起きてしまった今回の痛ましい事故については3人供被害者といえる事故です。
自分の不注意でお腹を痛めた我が子を亡くし涙を流し、自責の念に駆られているのは母親です。

そして、不可抗力とも言えるような事故を起こしてしまい、人を殺めたことによりこれからの人生が大きく変わってしまった25歳の加害者、この世に生を受けまだ7ヶ月で人生を終えてしまった赤ちゃん。

誰もが被害者といえる痛ましく、悲しい事故になってしまいました。
今回の事故については状況を踏まえて不起訴あるいは情状酌量の刑が確定することを望むばかりです。

道交法を知れば知るほどハンドルを握るドライバーは大きなリスクを背負いながら走っているのだということが良く分かる。

君子危うきに近寄らずの気持ちでハンドルを握りましょう。

事故を減らすためには片方だけに大きな責任を持たせても事故は減りません。
双方でルールを守る必要があります。

弱者救済というのをバックにし、「ぶつけられるものならぶつけてみろ、悪いのはお前の方だ」と言わんばかりの態度でルールを無視する歩行者や自転車が多く見受けられる。

もう少し自転車や歩行者にも交通ルールを守るように指導して欲しいものですが、なぜか警察はあまり積極的にはやりません。
あまり実績にならないので面倒くさいのでしょうか。

 - ■ライフ

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