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中国の救急車事情、料金を前払いしないと発車しないことも

      2016/03/12

中国救急車

 

日本に住んでいると救急車を呼んでも無料が当たり前のため、他の国もそうだと思いがちだがそうでもない。むしろ有料のところが多いようである。

その中でも特に中国ではトラブルも多く、支払いに関してはシビアなようである。
Photo: undefined by swat_hk

中国救急車トラブル例1、

湖南省懐化市に住む2歳の男の子が急に熱を出したため、救急車を要請したところ目的の病院までは400キロの距離があるため、5万2千円が必要だといわれた。

先に救急車の費用支払わなければ発車することが出来ないと主張したという。
そのため両親が周囲の人たちの協力を得てお金をかき集めたが、3万9千円しか集めることが出来なかった。再度交渉したがなかなか折り合いがつかない。

そこで両親が救急車の所管元である病院のほうに電話をした。そこの責任者と交渉した結果、3万9千円で了解をとることができた。そしてやっと出発し病院に搬送されたが不幸にも赤ちゃんは亡くなってしまった。

もう少し早くついていれば男の子は助かっていたかも知れない。

中国救急車トラブル例2、

旅行中に持病が悪化したため旅先の診療所で診てもらったところ危険な状態なので地元のかかりつけの大病院で一刻も早く手術をした方が良いと診断された。
病院までの距離はおよそ200キロだ。

救急車でその大病院まで送ってもらえることになったのだが、値段をめぐり紛糾した。
当初は4万8千円ということだったが、足元を見て出発直前に8万円に値上げしてきたのだ。

そこで警察にきてもらい仲裁の結果、無料で送るということになったのだが、出発してまもなく運転手がブレーキの調子がおかしいということで途中で降ろされてしまった。

中国救急車トラブル例3、

腕を切断した女性が救急車を呼んだが先に料金を支払わないと出発できないと言われた。
手持ちの金がないので絶対後で払うといっても運転手は無視して走り去ってしまった。何とか病院にたどり着いたが時間が経過しすぎて縫合できなかった。

こんな話は中国では珍しいことではない、日常的な光景である。
なぜこんなことがおきるのかというと、日本では救急車は消防署の管轄で政府の管轄だから要請を断ることは出来ないが、中国では救急車は病院の管轄になり病院の判断で出動させることになる。

救急車も治療費と同じく営利の一旦を担っているためこのようなことが起きるのだ。

 

中国で暗躍する黒い救急車

救急車を使った場合の費用は一般的にタクシーの3~4倍といわれている。儲かるのだ。

そこに目をつけ見逃さないのが中国人だ。
救急車の白タク版だ、この無認可の救急車は「黒い救急車」と呼ばれている。

中国では救急車の数が足りず、なかなか来てもらえなかったり、高額な料金を請求されたりするため、無認可の救急車が増えている。
正規の救急車よりも安い金額で請け負うのだが乗っているのは医療訓練は受けていない素人だ。
また、まともな医療設備などなく、衛生面でも劣悪で患者が死亡する一因にもなっているという。

武漢市である家族が病院で危篤状態にある親族を最後は自宅で過ごさせようと思い、料金も安いため無認可の救急車を呼んだところ、どこから聞きつけたのか別の黒い救急車が現れ、奪い合いになり患者をそっちのけで言い争いが始まったという。

家族が病人の手前やめて欲しいと言ったところ「治療をあきらめて、あとは死ぬのを待つだけだろう。少しぐらい関係ない」との言葉が返ってきたという。

低料金をうたい文句にしているがコストを抑えているためそれでも充分な利益が上がるという。
もちろんこれは違法行為なので政府は取り締まってはいるが救急車が不足しているので、需要があるため後を絶たない。

中国で病気になったら、病院にたどり着くだけでも大変なことだが病院に着いたからといって安心は出来ない。
慢性的な医師不足、医療設備の不足に加え、それに拝金主義が重なり診察を受けるまで一筋縄ではいかない。 ここでも全て前払いだ。

中国の全人口の約40%の人は一度も病院に行ったことがないという。
社会保障制度が完備されていないため病院に行けば高額な治療費の請求を受けることになるので行きたくても行けないのだ。

病気になった時のことを考えたら住んでいるのが日本でよかったと思う。

日本でも救急車の有料化への議論が始まっている。

有料化の議論は10年以上も前から行われていたが、増加し続ける救急車の出動が限界に来ているため、救急車の有料化をめぐる議論が再び浮上してきた。

財務省が2015年5月11日に開かれた財政制度等審議会で「軽症の場合の有料化などを検討すべきではないか」と明記した。

軽傷にも関わらず救急車を要請した人に費用を請求するなど一部有料化することで、年約2兆円の消防関係予算を削減するのが狙いだ。

ちなみに1回の救急車の出動にかかるコストは4万円以上といわれている。

救急車の有料化については『お金さえ払えば、いかようにも使う権利はある』と簡単に救急車を呼ぶ人が増えるためかえって乱用につながるのではないかなどの様々な意見があり、今後どうなるのか注目される。

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